たけのことあずきの知恵

直売所に行ったら、おいしそうなたけのこが出ていました。
たけのこをゆでるとき、米ぬかを加えるとえぐみが抜けます。つまりあくがとれるということです。
たけのこにはシュウ酸などのあくの成分がありますが、これが、カルシウムのようなものに出会うと結合してシュウ酸特有の味が消えて、
同時に水に溶けなくなって固まるので、味覚にも感じることはなくなります。都合よく米ぬかはそのカルシウム分があるのです。
またたけのこには、わずかですが鉄分があり、これがはたらくと、ゆでたとき黄色っぽく色がつくことがあります。
ところが糠の中にあるフィチンという化合物は鉄と結合しやすく鉄をおさえこむ性質があります。
そのために鉄がはたらかず、したがって色もつかないということになります。
つまり、糠を加えてゆでるということは、たけのこをおいしく、しかも色よく仕上げられるのです。
あずきを煮るときタケの皮を入れると、きれいに、しかもやわらかく煮ることができます。
タケの皮には亜硫酸という成分があって、これに漂白作用と繊維をやわらかくする作用があるのです。
これをやわらかにすることは、あずきをおいしくすることに通じます。
また、あずきは皮のかたい豆です。びっくり水といって、煮ている途中で水を加えるのも、皮のかたさのためです。
そのうえ、あずきには、混ぜたりすると皮の切れる欠点があります。だから、コトコトと時間をかけて、しかも混ぜないように静かに煮るのがいいのです。